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これまで市販イヤホンのリモールドを紹介してきましたが、やはりオリジナルを完成させたいということで去年の年末からいろいろ試行錯誤しておりました。

BA型とダイナミック型を聴き比べるとやはり低音域はダイナミック型に分があり…

なんて私が今更言う必要もなく、最近スタンダードになりつつあるハイブリッドなカスタムIEMを作成してしまおうという魂胆です。

しかも今回は格安です。Knowlesのrab-32033と上海問屋のDN-12833で5000円程でドライバが用意できます。

自作カスタムIEMに挑戦してみたいけど高価なドライバを前に二の足を踏んでた人もぜひ挑戦してみていただきたく。


準備

まずは材料。シェルについては別の記事を参照いただくとして、ドライバとネットワーク用のコンデンサを準備します。

Knowles Rab-32033

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Knowlesの手頃なフルレンジドライバ。音楽用に開発されたということでクセのない素直な音色です。今回はrab-32033を使いましたが、コンデンサでローカットするのでrab-32063でもrab-32257でもほとんど同じだと思われます。


上海問屋 DN-12833

デュアルドライバー イヤホン

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問屋DD-KAIとしてくみたてLabさんで実績のある問屋DDと同じドライバを使用し、外観をおしゃれに装着性もアップ!

まあ使うのは中身だけですが。

安いだけあって品質もそれなりで、左右のバランスがあってないことも多いようです。

私は色違いで2組買って、周波数特性を見ながらそれぞれ片方ずつのドライバを使いました。

DN-12833の周波数特性

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コンデンサ(6.8μF)

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ネットワークとして使用するのは6.8μFのコンデンサのみです。抵抗を使わなくて良いのは楽ですね。

コンデンサの種類はタンタルか酸化ニオブを使ってください。


DN-12833の分解

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まずはDN-12833の分解から。

ケーブルの付け根をペンチでもぎ取ります。

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空いた隙間からニッパーを入れ、ドライバ背面側の蓋を外します。

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ケーブルは適当なとこで切ってください。

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ラジオペンチ2本を使って、ステムで固定しながら周囲のシェルを剥ぎ取っていきます。

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このとき注意するのは、ドライバを固定している中蓋のような樹脂は残すこと。これを残すことで後の工程が楽になります。

シェルから分離できたら接着剤をとって綺麗にします。

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背面

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ダイナミックドライバをカスタムIEMに入れるときは広い表面積からどうやって細い音導管へ絞り込むかが課題なんですが、このドライバはこの中蓋のおかげで難易度が低いです。

セロハンテープ等で塞いで、レジンを盛っちゃえばいいので。

私は一応こういうメス型を作ってひょうたん型のカバーを作ってみました。

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カバーをレジンで固定して表面をある程度磨いて完成です。

小さい方のドライバの位置に2mmの穴を開け、内径1mmの音導管を固定しています。

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Rab−32033・コンデンサの接続

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準備したDN−12833とrab−32033をMMCXコネクタに接続します。rab−32033には6.8μFのコンデンサをつなぎます。

そしてDN−12833は逆相で繋ぎます。ここが大きなポイント。

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※諸事情あって上の写真とコンデンサが変わってます・・・

ちなみに配線材はこちら↓ 一般的なイヤホンケーブルに使われる配線材より細くて柔軟性があります。

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シェルへの組込・完成!

シェルの作成方法は別記事参照のこと。

今回は紫のシェルをつくってみました。

シェルへの組込方法も別記事をみてください。

Rab−32033の特徴を活かすため、カナル先端から5mmあたりの位置にドライバを配置しました。

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フェイスプレートは青のカーボンシート。結構気泡入ってますね・・・

ダイナミックドライバを使ってるのでフェイスプレートに2mmの穴を開けました。

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穴にはグレーの音響フィルターをセット。チューニングの意図はなく単にホコリの混入防止です。

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最終的な周波数特性がこちら。

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線からわかる通り、完全に中低音寄りのIEMになりました。
ボーカル域はまさにRABシリーズの音。
グラフからは低音がそんなに出ていないように見えますが、沈み込むような低音はダイナミックならでは。

高音はTWFKなどに比べると劣りますが、篭った感じもなくハイハットなどの音色もしっかり伸びています。

むしろ聴き疲れしないという意味では好印象。

何よりコストパフォーマンスを考えるとかなりのレベルではないでしょうか。

今後は、DN−12833と他のドライバ(GQ−30783やTWFKなど)の組み合わせも試していきたいと思います。


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